作業机の横の壁には大きな地図が貼られている。
その地図の前にスコップが仁王立ちで立っている。
スコップ「次の目的地はどこだぁ〜。」
背中越しに声を発し、地図を指さしなぞるスコップ。
スコップ「北か〜南かぁ〜・・・、はたまた空の上か〜。」
言うなり真上を見上げて右手人差し指を真上に高くまっすぐと伸ばすスコップ。
スコップ「で、今日はどんな話を聞かせてくれるんだい?」
手を上げたまま首だけ後ろを向いて話すスコップ。
ウキウキが止まらない様子。
ルビッチ「今日お願いに来たのは・・・人を探してほしいとある女性にお願いされて・・・その、その」
スコップ「人探しって事か。」
ルビッチ「はい・・・。」
スコップ「で、そのある女性ってのはいったいどちら様かな?」
ルビッチ「バミューダ王国のルイザ女王です。」
スコップ「バ、バミューダ王国?」
ルビッチ「知ってるんですか?」
スコップ「あのバミューダ王国って言ったら誰もが知ってる巨大王国さ。」
ルビッチ「・・・」
スコップ「で、その女王自らのお願いって事はなにかとんでもない人物の行方探しってわけだね・・・。」
目だけ斜め上に動かしたスコップがなにやら勘定し始める。
スコップ「見つけた暁にはどんな報酬があるんたい?」
ルビッチ「報酬?」
スコップ「お礼みたいなもんだよ。どんな物を下さるのかなぁ〜っていうただの確認、興味さ。」
ルビッチ「あぁ、ルイザさんは見つけ出してくれたら欲しいものは何でもくれるって・・・」
体を揺らして驚くスコップ。
スコップ「な!何でも???」
ルビッチ「はい、なんでも。そう言ってました。」
スコップ「こりゃ〜なんとかしなきゃならないぞ。」
興奮が収まらないスコップ。
ずっと体を左右に揺らしている。
スコップ「で、その女王自らお願いにあがるくらい大切な人物っていったい誰なんだい?」
女王ルイザが話している話を思い出すルビッチ。
ルビッチの家(回想)
女王ルイザ「彼女の名はプリンセスプレエ。
少しおてんばな所もあるけれど、とっても可愛い子。」
スコップの穴ぐら作業場(夜再び)
ルビッチ「プリンセスプレエ。彼女のお嬢様です。」
スコップ「そうきたかぁ!・・・こりゃあやっきになって探すわけだぁ。で、目的地は?めぼしい場所はあるんだろ?」
ルビッチ「はい。場所は・・・【千寿の森】です。」
スコップ「千寿の森・・・」
少し考え込むスコップ。