女王ルイザ「ただ一つ・・・お伝えしなければならない事があるの。」
ルビッチ「?」
伏し目がちに少し考える様子の女王ルイザにルビッチが話し始める。
ルビッチ「どんな事でも聞いておきたいです。分からないものに蓋をしてたら何も始まらないから。」
ルビッチの話を聞いた後、黙っていたルイザが重い口を開いた。
女王ルイザ「千寿の森はご存知かしら?」
ルビッチ「?」
首を傾げながらローラの顔を見るルビッチ。
ローラ「〇〇キロ(←値は?)離れた所にあるあの千寿の森ですね。昔ブルーノが話してくれた事があるんです、とても綺麗な森があるって酒場で噂を聞いたって・・・。」
女王ルイザ「ええ、ワタクシも幼少期はよく千寿の森を訪れたものでした。本当に美しい森で今でもあの頃に見た森の色を鮮明に覚えています。」
当時を思い出し微笑みながら話すルイザでしたが、急に顔を曇らせる。
女王ルイザ「でもいつからか、何故なのか急にそこを訪れる事を禁じられたのです。」
ルビッチ「禁じられた・・・」
女王ルイザ「父も多くを語ってはくれず、いつしか大好きだった千寿の森はワタクシの中から消えていきました・・・」
伏し目がちなルイザが続ける。
女王ルイザ「娘がいなくなってあらゆる場所を探していた頃、家来がその森での捜索を申し出まして・・・。」
ローラ「!・・・そんな遠くへお嬢様が行けるのかしら・・・。」
女王ルイザ「はい、ワタクシも娘の足であんな遠くまで行くのは不可能と判断していたのですが、家来のAがどんな所でも可能性のある所は確認しておきたいと申し出まして・・・。」
ルイザが続ける。
女王ルイザ「ワタクシとしましては、藁をもすがる思いでしたので家来に託しました。」
当時の事を思い出し言葉を詰まらせるルイザ。
しばらく沈黙の時間が流れた後、重い口を開くルイザ。
女王ルイザ「ところが・・・家来の内1人が、未だに・・・千寿の森から帰って来ておりません・・・」
ローラ・ルビッチ「!」
女王ルイザ「同行した者たちに話を聞いた所、・・・そこで、」
唇を噛み締めた後、再びルイザが話し始める。
女王ルイザ「大蛇を見たと・・・。」
ルビッチ・母「!!!」
娘の事を想い、思わず涙を流す女王ルイザ。
女王ルイザ「森の奥地で大蛇に遭遇し逃げ帰って来たのですが、・・・そこでこれを拾ってきたと・・・」
手に持っていた髪飾りを見せるルイザ。
女王ルイザ「これは・・・ワタクシが娘につけた髪飾りで、・・・」
言うなり唇を噛み締めながらポロポロと涙するルイザ。
ルイザの様子を見てルビッチが口を開く。
ルビッチ「千寿の森ってどこにあるんですか?」
母「ルビッチ!」
ローラの静止を受けてから再びルビッチが語り始める。
ルビッチ「・・・ボクにどこまで出来るのか分からないけど・・・ボクに出来る事があるのなら力になりたい・・・とても怖いけど・・・。」
ルビッチの言葉を聞いてさらに泣き出すルイザ。
ローラは黙っている。
ローラを見て母の事も気遣いながら話すルビッチ。
ルビッチ「まだ行くって決めたわけじゃないけど
・・・ちゃんとみんなの話を聞いて、何かいい方法がないか沢山考えてみたいんだ。」
母を気遣いながらローラの顔を見るルビッチ。
黙っていたローラが口を開く。
ローラ「あんたは父ちゃんの息子だ。止めたってムダな事くらい私が一番よく分かってる。みんなとよく相談してから行っといで!」
微笑みながら話すローラ。
笑顔になるルビッチ。
ルビッチ「はい!!!」
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とりあえずここまでを。
なんか読み返してて泣いちゃった。
それでは〜。